2006年に公開された映画「ペット」。
飼い主がいない間のペットの暮らしぶりを描いた作品です!
日本でも大人気の映画「トイストーリー」に構成がそっくりといわれていますが、
はたして何を伝えたい映画なのか?
じっくりと考察していきます!
※若干のネタバレありなので、注意してください!!

あらすじと概要
全米でも好評であったアニメーション作品ですが、
実は、「ミニオンズ」でも有名な、イルミネーション・エンターテイメントとユニバーサル・ピクチャーズにより制作されました!
映像やかわいいキャラクターの表現はさすがといった感じですね。
主人公は、ニューヨークに住む、小型犬マックス。
飼い主のケイティと幸せに暮らしています。
しかし、ある日、飼い主のケイティが保健所から大型犬デュークを引き取ってきます。
平穏な暮らしを脅かされたマックスはデュークと仲が悪くなってしまい、、
2匹は迷子になり、、保健所に捕らえられ、、元ペット軍団に追いかけられ、、
様々な困難を乗り越えながら仲良くなり、飼い主のケイティのもとに帰るといった感じです。
※途中だいぶ飛ばしましたが(笑)

Steve BuissinneによるPixabayからの画像
構成がトイストーリーに似てる??
新入りのペットと仲が悪くなるが、困難を乗り越えるうちに仲良しになる、、
こんなストーリーどっかで聞いたことがあるような、、
そう、「トイストーリー」ですよね(笑)
主人公が何かの壁にぶつかって、それを乗り越えていくというのは映画の基本なのでかぶってしまうのは仕方ないのかもしれませんが、さすがにパクりすぎでは?笑 と感じてしまいました。
さらにいうと、主人公マックスの目的、映画の目的というのが曖昧で、結局はなにがしたいのか、飼い主のケイティのもとに戻りたいのか、元ペット軍団から逃げたいのか、保健所に捕まりたくないのか、、よくわかりませんでした笑
最終的には、それぞれのペットが家に帰り飼い主と仲良くして、
元ペット軍団のボス、スノーボールも小さい女の子に拾われてかわいがられているので、
ハッピーエンドなのかなぁとも思います。
作品の構成がトイストーリーに似ていることについて、
より詳しく知りたい方は以下のサイトが参考になるので見てください!

考察
結局なにを伝えたい映画なのか、、
ずばり、動物愛護をテーマにした映画です!!
正直、アメリカで制作されたブラックユーモアのきいたコメディなので、
テーマもなにも深く掘り下げる必要はないのですが、、(笑)
せっかくなので詳しくみていきます。
ポイントとなる要素をいくつか順番に見ていきましょう!

一つ目は、ペットが制作されたアメリカの動物愛護の背景です。
現代において動物愛護はあたりまえではありますが、
1970年代のアメリカやその他の国では、保健所での犬猫の殺処分を数多くしてきました。
2000年代にはいって、ようやく、ドイツやイギリスなどの先進国では殺処分をゼロに近づける取り組みが行われ、結果に結びつつあります。
2006年時点で、アメリカでの動物愛護の意識というのも、日本と比べればだいぶ進んではいましたが、この社会問題に一石を投じようという意図があったのは明白です!という点です。
Dear-Pawsのブログ アメリカの動物事情
二つめに、作品中に何度も保健所の職員が出てきた点です。
主人公のマックスやデュークのみならず、元ペットのタトゥーのはいったブタやトカゲたちも追いかけられてしまいます、、
ここまで何度も出てくるようでは、保健所による殺処分を意識せざるを得ないですよね、、
三つ目に、元ペット軍団の存在です。
こちらも作品中に何度も出てきますが、人間を嫌い、さらにはペットを嫌うといった、元ペットの集まりとして描かれています。
舞台がニューヨークということもあり、飼いきれなくなったペットなのか、野良猫の集団、ワニやトカゲ、ヘビ、ウサギなども出てきます。
都市部での、ペットの逃げ出しや野生化というのは、現代では大きな問題となっています。
さらには、これらの問題が引き起こす、人や農作物、自然環境の問題まで提起しているようです。
動物愛護法の問題と改正要望を呼びかける集会を開催


まとめ
飼い主がいない間のペットの暮らしぶりを描いた作品ではありますが、
動物愛護の問題に一石を投じた作品でしたね。
我々が好き好んで飼育している「ペット」たちは本当に幸せなのか?
ペットとの暮らしの裏で起きている、乱獲や取引、野生化などの問題を無視してもいいのか?
保健所で大量の殺処分をしなければならない現実を改めて教えてくれた作品だと思います。
ここまで、難しく考察してしまいましたが、
純粋に楽しむことができる映画でした!
普段はおとなしいペット、動物たちが飼い主がいない間に暴れる映画として、
十分に面白いので、ぜひ、見てくださいね!!